労働基準法・労働安全衛生法 / 就業規則

就業規則の記載事項

55
解説テキスト

就業規則に書くべき内容は3種類

就業規則に記載すべき事項は、労基法第89条で定められています。大きく分けて「絶対的必要記載事項」「相対的必要記載事項」「任意記載事項」の3つがあります。

絶対的必要記載事項(必ず記載しなければならない事項)

絶対的必要記載事項とは、就業規則に必ず記載しなければならない事項です。どんな職場でも欠かすことのできない基本的な労働条件に関する事項です。

  1. 始業および終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、交替制の場合の就業時転換に関する事項
  2. 賃金(臨時の賃金等を除く)の決定、計算および支払の方法、賃金の締切りおよび支払の時期ならびに昇給に関する事項
  3. 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
覚え方:「始・賃・退(し・ちん・たい)」

絶対的必要記載事項は①始業終業時刻等、②賃金、③退職の3つ。「始・賃・退」と覚えると試験で思い出しやすい。この3つは労働者にとって最も基本的な条件なので、必ず就業規則に書かないといけない。

相対的必要記載事項(定めをする場合に記載が必要な事項)

相対的必要記載事項は、その制度を設ける場合に限り記載が必要となる事項です。制度がなければ記載しなくてもかまいません。

  • 退職手当に関する事項(適用される労働者の範囲、決定・計算・支払方法、支払時期)
  • 臨時の賃金等(賞与など)および最低賃金額に関する事項
  • 労働者に負担させる食費・作業用品その他に関する事項
  • 安全および衛生に関する事項
  • 職業訓練に関する事項
  • 災害補償および業務外の傷病扶助に関する事項
  • 表彰および制裁の種類・程度に関する事項
  • その他当該事業場の労働者のすべてに適用される定めに関する事項
退職手当は「相対的」、退職は「絶対的」

「退職に関する事項」は絶対的必要記載事項だが、「退職手当に関する事項」は相対的必要記載事項。退職手当制度がない会社は記載不要。この違いは試験の定番ひっかけ。

任意記載事項

任意記載事項は、法律で記載が求められていない事項で、使用者が自由に定めることができます。例えば、就業規則の目的・社是・経営理念などが該当します。記載しなくても法律違反にはなりませんが、実務上は服務規律や社内の手続き等を記載する企業が多いです。

記載事項の整理表

分類記載の要否代表例
絶対的必要記載事項必ず記載始業終業時刻、賃金、退職
相対的必要記載事項定めがあれば記載退職手当、賞与、安全衛生、表彰・制裁
任意記載事項自由社是、経営理念、服務規律(法的義務なし)

この内容の理解度をチェックしよう

5問の穴埋め・短答問題で理解度を確認できます。 無料トライアルで全ての問題に挑戦できます。

労基安衛の他のレッスン