解説テキスト
アフターケアは療養給付の延長ではない
アフターケアは、業務上の負傷や疾病がいったん治ゆした後も、後遺障害の性質上、経過観察や保健上の指導が必要な場合に行われる支援です。厚生労働省の案内でも、社会復帰促進等事業の一つとして位置づけられています。つまり、療養(補償)給付が終わった後でも必要な支援が続くことがあるわけです。
治ゆ後も支援が続く理由
障害が残ると、再調整や定期受診、生活上のフォローが必要になることがあります。そこを埋めるのがアフターケアです。
健康管理手帳と受診
アフターケアでは、対象傷病に応じて健康管理手帳が交付されることがあり、それを基に指定医療機関で受診します。厚生労働省の案内では、災害時などには手帳を提示できなくても受診できる取扱いが示されており、制度が継続的な健康管理を重視していることが分かります。
義肢等補装具費支給制度
義肢、装具、車いすなど、後遺障害に対応して日常生活や就労を支える器具については、社会復帰促進等事業として費用支給の対象になることがあります。新規交付だけでなく、破損や摩耗に伴う修理・再支給が問題になる点も実務では重要です。
| 支援 | 典型場面 | ねらい |
|---|---|---|
| アフターケア | 治ゆ後の継続的な健康管理 | 悪化予防と生活安定 |
| 義肢等補装具費支給 | 補装具の購入・修理・再支給 | 生活・就労の維持 |
ここでも第29条の発想が大事
アフターケアも補装具支給も、単なる『おまけ』ではなく、第29条の社会復帰促進等事業として制度的に位置づけられています。保険給付の終了後も支援が切れないようにしている点が、労災保険の大きな特色です。
療養給付と混同しない
アフターケアは治療費を無制限に払い続ける制度ではありません。治ゆ後の健康管理・社会復帰支援として理解することが大切です。