労災保険法 / 障害補償給付

請求の流れとひっかけポイント

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解説テキスト

請求は治ゆ後に行う

障害(補償)等給付は、治ゆ後に障害が残ったことを前提に請求します。実務では、医師の診断書や障害の内容を示す資料を添えて労働基準監督署長に請求し、障害等級認定を受けます。治療継続中に慌てて障害給付を請求しても、まだ治ゆしていなければ休業や傷病年金の問題にとどまります。

障害等級認定は『症状』ではなく『後遺状態』を見る

障害給付では、痛みがあるかどうかだけでなく、関節可動域、視力、聴力、神経症状など、治ゆ後に残った後遺状態を法定の障害等級に当てはめて評価します。つまり『けがの重さ』ではなく『残った障害の程度』で決まる点がポイントです。

試験の見分け方

問題文に『症状固定』『後遺障害』『等級』が出たら障害給付を疑い、『1年6か月経過しても治らない』なら傷病年金を疑うと整理しやすいです。

時効の起算点にも注意

障害(補償)等給付の請求権は、治ゆした日の翌日から5年です(第42条)。災害発生日からではないので、長期治療後に治ゆしたケースでは、治ゆ日を起点に考える必要があります。ここは『災害発生日から5年』と誤らせる選択肢が出やすいところです。

前払一時金は年金受給権者の制度

障害(補償)年金の受給権者は、一定の範囲で前払一時金を受けることができます(第59条)。ただし、これは年金そのものを一時金に切り替える制度ではなく、将来分の一部を前払いする仕組みです。『年金対象者が自由に一時金を選び直せる』わけではありません。

最後の整理

障害給付は『治ゆ後』『等級で判定』『障害は5年時効』。この3点が頭に残っていれば、本試験でもかなり戦えます。

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