労災保険法 / 療養補償給付

通勤災害の療養給付は何が違う?

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解説テキスト

通勤災害では『療養給付』

通勤災害で療養が必要な場合は『療養給付』となります。内容は業務災害の療養補償給付とほぼ同じですが、名称に『補償』がつかないこと、そして一部負担金の扱いがあることが違いです。この差は、通勤災害が使用者の災害補償責任とは切り離された制度だからです。

一部負担金のルール

通勤災害では、一部負担金として200円が問題になることがあります。古い過去問でも頻出で、業務災害にはこの負担がない点との比較で問われます。健康保険の自己負担3割とは全く別物なので、ここを混同しないことが大切です。

数字のひっかけ

通勤災害の一部負担金は『200円』です。健康保険の自己負担割合や高額療養費制度の数字と混ぜないようにしましょう。

通院費や移送も対象になりうる

療養のために必要な通院費や移送費は、要件を満たせば支給対象となります。例えば、指定医療機関へ公共交通機関で通う場合の交通費が問題になることがあります。『治療費しか出ない』と考えると不十分です。

  • 診察・薬剤・手術などの治療そのもの
  • 必要な入院
  • 必要な訪問看護
  • 要件を満たす移送・通院費

療養の費用の時効は2年

療養の費用の支給を請求する権利は、費用を支出した日の翌日から2年で時効にかかります(第42条、厚生労働省Q&A『7-5』)。立替払いしたまま放置すると権利が消えるので、指定外病院にかかった場合は特に注意が必要です。

実務の注意

救急搬送で指定外病院にかかることは珍しくありません。その場合は、領収書や診療明細を残し、早めに『療養の費用の支給』へ切り替えるのが大切です。

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