解説テキスト
消滅は『廃止・終了した日の翌日』
保険関係が成立している事業が廃止され、または終了したときは、その事業についての保険関係は翌日に消滅します(徴収法第5条)。開始と同じ日ではなく、翌日消滅である点が試験でよく問われます。
開始と消滅のズレ
成立は開始日、消滅は廃止・終了日の翌日です。どちらも同じ日付だと思い込むと失点しやすい論点です。
『事業が続く』なら一時的に労働者がいなくても直ちに消えない
保険関係が消えるのは、事業そのものが廃止・終了したときです。たとえば飲食店が閑散期に従業員を全員退職させたが、店自体は継続して再採用の予定があるなら、当然に事業廃止とはいえません。『一時的に雇用がない = 直ちに消滅』と短絡しないことが重要です。
有期事業は『終わったとき』がはっきりしやすい
建設工事や立木伐採のような有期事業は、事業期間が予定されているので、工事完了や伐採終了により保険関係の終了時点が比較的明確です。このため、有期事業では概算保険料の納付期限が20日以内、確定保険料が消滅日から50日以内など、継続事業と違うルールが組み合わされます。
| ケース | 保険関係 | 理由 |
|---|---|---|
| 会社を解散し事業廃止 | 翌日消滅 | 事業自体が廃止されたため |
| 工事が完成して終了 | 翌日消滅 | 有期事業が終了したため |
| 従業員が一時的にゼロ | 直ちに消滅しないことがある | 事業継続性で判断するため |
消滅後は確定保険料の精算が続く
保険関係が消えても、そこで手続がすべて終わるわけではありません。継続事業でも保険年度の中途に消滅したときは、消滅日から50日以内に確定保険料を申告・納付します(徴収法第19条第1項・第3項)。消滅は『保険関係の終わり』であって、『手続の終わり』ではない点に注意します。